Drone Study Room

Let's study together !

 

失速させない! 流体工学と揚力の関係とは? 

 ドローン教授っす。ドローン検定1級受験の為の最初の授業は、「流体工学」じゃ

「流体工学」?その見知らぬムズそうな学問がドローンと関係あるんですか? 

もちろんじゃ!以前に勉強した機体の動きを知る為の「対気速度計」はこの流体工学から考えられた技術じゃよ

なるほど~。でも、私みたいな、理科と数学を捨てた私立文系人間でも大丈夫でしょうか

基本中の基本だから大丈夫じゃ。ところで問題です。物質の状態である、固体液体気体の3つの状態のうち、流体とはどの状態でしょうか!

単語からすると流れるものでしょうから、液体でしょうか?

ブ~。流体とは液体だけじゃなく気体もはいるのじゃ。つまり正解は、固体以外全部流体!

1級の勉強が始まったなって感じですね。頭痛くなってきました~

わからなければ覚えればいいのじゃ。「流体工学」の授業始めるぞ~

f:id:amatatu_i:20211208232343j:plain

lesson51 失速させない! 流体工学と揚力の関係とは?

 

流体とは

流体とは、個体以外の連続した物質の事じゃ

水や油だけじゃなく、空気までも流体ということですね

そうじゃ。そして、その流体には、粘性がある

粘性? 何ですかその性質は?

液体の流れが自然に止まるのは、液体に粘り気という性質があるからだということじゃ

粘性

粘り気がない流体の事を非粘性流体いいます。流体の粘り気を表す数値を「粘度」または「粘性係数」と呼びます

粘度の単位は「Pa・s」(パスカル秒)と表すのじゃ

液体の運動には密度が関係しており、密度が低い程流れやすくなります 粘度を密度によって除した数値を「動粘度と呼びます。

f:id:amatatu_i:20211210223910j:plain

動粘度が高い程、流体は流れやすい状態といえるのじゃ

水と空気では、どちらが動粘度が大きくなるのですか?

まずは少しまとめよう。動密度が大きくなることは、密度が小さくなることじゃ。動粘度が小さいということは、液体中を移動する物体が強い抵抗を受けているという事になる。という事は、空気と水ではどちらが抵抗を受けているかな?

やっぱり、空気よりは水が抵抗を感じます

そうじゃ。水は空気よりも粘度が100倍。密度は1000倍じゃ。だから動粘度は空気の方が大きく、流れ安いのじゃ

f:id:amatatu_i:20211210225901j:plain

圧縮性

流体には、粘性の他に「圧縮性」と呼ばれる性質がある。圧縮すると体積が小さくなり、引き延ばすと体積が大きくなるものを圧縮性流体と呼ぶ。その代表格はなんだと思う?

ズバリ!ふーせんガム!ですか

いや、ガムではない。空気じゃよ。逆に圧縮しても体積が変わらない流体を非圧縮性流体と呼ぶのじゃが、その代表各は?

ふくらまないガムでは!クロレッツみたいな!

(ガム忘れてくれ~)いや、じゃよ

境界層

管内を流体が流れる場合、管の壁との摩擦が生じます。ここを境界層と呼びます。

粘性流体は、管壁近傍では流速はゼロであり、離れる程、主流の流速に近づいていきます。つまり、粘性流体は、一様に流れているのではなく、摩擦の影響を受けて、それぞれ異なる流速で流れているという事になります。

流線

流線とは、ある瞬間における、流体の流れの向きと速さを表すベクトルを接線とする連続的な曲線のことじゃ

層流と乱流 

粘性流体は、一様に規則正しく流れる流れる層流と、乱れて流れる乱流があります

層流は流線が流れを制限する壁に対して常に平行である状態をいい、乱流とは大小様々な渦(ボルテックス)が流れの中に生じていて、流線が平行ではなく、様々な方向に向いてしまう状態じゃ。多くの場合、流速が早くなると乱流になりやすい。

層流と乱流の中間みたいなものはどう考えるのですか?

それはレイノルズ数という基準に分けられておる

レイノルズ数

レイノルズ数とは、流体の慣性力と粘性力の比で表される数値のことじゃ

飛行機模型で粘度係数を用いると、次の式に表せます。

f:id:amatatu_i:20211214114926j:plain

この式から分かる事を言ってみなさい。あまたつ君

はい。この式から、私には理解出来ないことがわかります! 

・・・。翼の幅が長い程、対気速度が速い程、レイノルズ数が大きくなり、動粘度係数が大きくなると、レイノルズ数は小さくなる事がわかるのじゃ

なるほど。簡単にいうと、レイノルズ数が高くなりはじめると乱流になっていくという事ですね

そうじゃ。この層流と乱流が混在する領域を限界レイノルズ数(又は、臨界レイノルズ数)と呼ぶ。その数値は2300~4000と言われておる

ボルテックスジェネレーター

翼弦長・対気速度が増すと、動粘度が小さくなる。これは揚力が増すということじゃ

レイノルズ数と揚力の増減には大きな関係があり、レイノルズ数の減少は、揚力の減少につながります。

翼の表面にあえて乱流を生じさせ、失速を生じにくくする構造を、ボルテックスジェネレーターと呼ぶ。だから、旅客機等の翼の上に凹凸と突起がある場合があるのじゃ

 


 

ドローンも保障付きでレンタル可能です↓

まとめ

どうじゃった?密度が低いほど、動粘度が高いってとこ混乱しないようにな

難しいですね。でもせっかく私も2級までたどり着きましたし、ここで失速しないように体に凹凸でもつけて乱流をまき起こします

密度の低い発言じゃな(完全に失速じゃ)

参考:ドローン検定協会公式BOOK ドローンの教科書

部屋の中での練習には最適じゃ↓

 

 

 

にほんブログ村 その他趣味ブログ ドローン・UAVへ
にほんブログ村