Drone Study Room

Let's study together !

 

大気と風の関係! 航空気象学②

ドローン教授っす。今日も航空気象学についての講義のつづきじゃ

航空気象学って、意外に面白いですね。

そうじゃろ? 空って複雑で面白いのじゃ

あの青空の下~の隅っこでドローン飛ばしてるんですね。

そう。800kmもある空の150m以下じゃ。

自分がちっぽけな存在に感じます。

初心者のキミは15m位で十分じゃ。さて、さっそく、ドローンを操縦するものは知っておいた方がいい「航空気象学」についてその②じゃ

f:id:amatatu_i:20210829220008j:plain

 lesson41 大気と風の関係! 航空気象学②

地表付近の大気

前回の授業で、対流圏の事は理解してくれたと思う。今回は、その対流圏につてもう少し詳しく説明する

amatatu-i.hateblo.jp

 大気境界層

 対流圏の中でも、地表から1500m程度の高さまでを、大気境界層または摩擦層と呼びます。

接地層

大気境界層の中で地表数10mから100mまでの高さ接地層と呼びます。この層は、空気の流れと地面との摩擦によって、空気の運動が、不規則になります。この空気の流れを乱流と呼びます。

ドローンはこの接地層での飛行ですね

そうじゃ。この層における大気の性質をきちんと理解せい!!

エクマン境界層

高さが高くなると地表面の摩擦は少なくなります。すると、次第に大気の流れが螺旋状になります。この大気が螺旋状に流れる層エクマン境界層と呼びます

高度は約500mから1400mまでじゃ

自由大気

大気境界層より高く、対流圏上端よりも低い位置の大気を自由大気と呼びます。

この自由大気は地表の摩擦をほとんど受けない為、いい感じに気圧傾度力と、コリオリ力つり合っているのじゃ。だから旅客機の多くはこの自由大気を飛んでおる

f:id:amatatu_i:20210829223527j:plain

標準大気

様々な要因で変化を繰り返す大気の状態の予測は難しい。しかし、鉛直方向の変化はある程度一定であるため、高度ごとの大気の状態のモデルを決めたのじゃ。それが、標準大気と呼ばれるのじゃ

標準大気は、ISOICAOという団体がそれぞれに定めています。

 気体の性質を表す法則

大気の性質は、空気中に水分を含むと大きく変わってしまう為、標準大気では、乾燥空気であることを条件としています。

気体の性質を表す法則の一つに、ボイル・シャルルの法則がある。これは、気体の圧力は体積に反比例し、絶対温度に比例するというものじゃ。つまり、気体の圧力と体積と温度は、常に一定の関係性を保つとしたものじゃ

常に一定?!ほんとですか! すごい法則ですね!

でもね。実際はそううまくいかんのじゃ。うまくいかない現実的なもの実在気体法則に従うと仮定した気体を理想気体と呼んでおる。航空業界では、この理想気体を完全ガスとよんでいるのじゃ。

標準大気の基準設定

大気・・・乾燥した完全ガス

気温・・・高度0mで15℃

気圧・・・高度0mで1013.25hPa(760mmHg、29.92InchHg)

密度・・・高度0mで1.225kg/m3

重力・・・9.80665m/S2

 対流圏での温度変化

対流圏では、高度があがるにつれて、気温減率が一定で下がっていく。標準大気では、1000m上がるごとに気温が6.5℃下がると定めておる。つまり、100m上がると0.65℃下がるということじゃ。そして、高度11,000m上がるとマイナス56.5℃で一定になるとしておる。

高度0・・・15℃

高度100・・・14.35℃

高度800・・・9.8℃

高度2,000・・・2℃

高度10,000・・・ー50℃

高度11,200・・・ー56.5℃

無人航空機従事者2級(ドローン検定2級)では、高度毎の気圧と密度は出題されないので、割愛させていただいた

f:id:amatatu_i:20210829232925j:plain

風の定義

空気の流れを地表面から観測したものをといいます。

風速と風向が安定している風を地衡風と呼びます。

風の原理

前回の授業でやったとおり、風が生じる原理は、気圧傾度力が高い所から低い場所に流れる現象じ

地球は回転している為、コリオリの力が生じます。コリオリの力の解説はこちら↓

amatatu-i.hateblo.jp

コリオリ の力は、地球の北半球では、進行方向に向かって右向きに、南半球では左向きに生じます。

コリオリ の力は、風の進行方向に向かって直角に働きます。

頭が混乱してきました~

そうじゃな。ようするに、気圧傾向力とコリオリ の力を見て、風向を予測しなさいという事じゃ。高気圧と低気圧の差が大きく、それらが接近していると強い風が吹く。天気図で言えば、等圧線の間隔が狭い場所は、強い風が吹いている

検定問題 

 ドローンの教科書 上級テキスト 無人航空従事者試験2級対応問題より

問1 標準大気における高度200mの気温としてもっとも適切なものを選びなさい

① 約-6.5℃

② 約0℃

③ 約2℃

④ 約13.7℃

 ドローンの教科書 上級テキスト 無人航空従事者試験2級対応問題より

問2 風の説明として正しいものを選びなさい

① 空気分子の進行方向が風向である

② 気圧傾度力によって風向が決まる

③ 風に乗って飛行する気球でも風速を測定できる

④ 風速と風向が安定している風を地衡風と呼ぶ

まとめ

尊敬します。こんなに難しい事を沢山覚えているなんて。

そ、そうかな~。(尊敬なんててれるな~)

尊敬しちゃいますよ。気象予報士の人達って、もっと難しい事を覚えているんですね。さすが合格率数%ですよ!

(そ、そっちかい) ドローン検定の合格率70%じゃ。基本の基本じゃ。天気の勉強をしっかりやろう!

※参考 ドローン検定協会公式BOOK ドローンの教科書上級テキスト

Q1:④ Q2:④

ドローンも保障付きでレンタル可能です↓

ドローン検定協会公式BOOK ドローンの教科書

 

 

にほんブログ村 その他趣味ブログ ドローン・UAVへ
にほんブログ村