超重要! バッテリー徹底解説
ドローン教授っす。今日はバッテリーをまとめて勉強してみたいと思う。
今まで何回かやりましたけど、またやるということは、超重要だということですね!
お、やっと分かってきたみたいじゃの ドローンはバッテリーにはじまりバッテリーでおわる、じゃ
深い~!さすが教授!名言ですね (……深すぎて意味不明~)
本日は、バッテリーについて徹底解説の授業じゃ~
lesson44 超重要! バッテリー徹底解説
バッテリーの種類
バッテリーは一次電池と二次電池の二つに大きくわけられるのじゃ
一次電池
電気を取り出すとエネルギーを失い使えなくなるものです。主に正極(プラス)と負極(マイナス)、その間に電解液が挟まれる構造になっています。
マンガン乾電池
負極に亜鉛、正極にマンガン、電解液に塩化亜鉛や塩化アンモニウムを使用し、その化学反応で電気を生成します。
過放電をすると、液漏れの可能性はありますが、人体に影響は少ないです。
長時間の大電流に不向きの為、テレビのリモコン、時計等の弱い電気を長時間必要なものに適しています。
マンガン乾電池はアルカリ乾電池より軽いのが特徴です。
アルカリ乾電池
正式にはアルカリマンガン乾電池。負極に亜鉛、正極に二酸化マンガン、電解液に水酸化カリウムを使用(アルカリ性)
マンガン乾電池に比べて高出力。自然放電が少なく長期保存が可能。
液漏れを起こした場合人体に影響あるが、最近では液漏れを起こしにくい構造となっています。
ボタン電池
ボタン型電池は、形状がボタン型をしており、その種類やサイズによって規格化されている。例(CR2023、LR1120等)
乾電池の種類別の国際表記があって、AAは単3乾電池型、AAAは単4乾電池とアメリカ式の表記をされている場合もある
アーティストのトリプルエー(AAA)って単4乾電池の意味もあったのですね!
たぶん違う(怒られるで)
二次電池
電池に外部から電気を加える(充電)することで、繰り返し電気を取り出すように設計されたものを二次電池、又は二次蓄電池と呼びます。
鉛蓄電池
負極に鉛、正極に二酸化鉛、電解液に希硫酸。
主に自動車のバッテリーや非常用電源に使用。
過放電した状態で放置すると、負極に硫酸鉛の結晶が付着し、出力低下をおこします。これをサルフェーションと呼びます。
過放電しないかぎり、メモリー効果等も生じないため、世界でもっとも普及している二次電池となっています。
リサイクルマークはPb
ニッケルカドミウム蓄電池
負極にカドミウム、正極に酸化水酸化ニッケル、電解液水酸化ナトリウム。
ニッカド電池とも呼ばれる。
自然放電が多く、メモリー効果が顕著に生じます。
使用されているカドミウムが人体に影響を及ぼす(イタイイタイ病)
耐久性の高さから、電気製品の組み込みバッテリーに使用されています。
リサイクルマークはNi-Cd
ニッケル水素蓄電池
負極に水素吸蔵合金、正極にニッケル、電解液水酸化ナトリウム。
ニッケルカドミウムバッテリーに変わって普及。
乾電池型で市販され普及している。
ニッケル水素二次電池とも呼ばれる。
過放電に弱く、完全に放電するとバッテリーに損傷をきたす。
メモリー効果がある。
高温環境下や過放電時に、水素ガスを生じる場合があるので注意が必要。
リサイクルマークはNi-MH
リチウムイオン蓄電池
主に、負極に炭素材料、正極にリチウム化合物、電解液 リチウム塩。
一般通称はリチウムイオンバッテリー
エネルギー密度が高い為、同じ重さ同じ体積で、他の二次電池の何倍も電力を蓄える事ができる。
自然放電も少なく、メモリー効果もない。
エネルギー密度の高さからトラブルが生じると、発火の恐れあり
過放電を行うと、内部で化学反応が起こり、充電不能になる時があります。
ノートパソコンや、スマートフォンに使用される。
リサイクルマークはLi-ion
リチウムイオンポリマー二次電池
リチウムイオン蓄電池の一種としてリチウムイオンポリマー二次電池があります。
ドローンに多用されるバッテリー。通称、リポバッテリーじゃ
基本的な構造はリチウムイオン蓄電池と同様ですが、リポバッテリーは電解液のかわりに、導電性のゲル状のポリマーをフィルムにして何層にも重ねる構造をしています。
過充電を行うと、内部で可燃性のガスが発生し、ふくらみます。
強い衝撃を与えると、過放電状態となり、最悪の場合は発火、爆発の可能性があります。
この現象は、衝撃時ばかりではなく、時間が経過してから発火する事もあるので、運搬時に十分注意が必要です。
充電方式
電気を加える事を印加という。二次電池は印加により充電できる事は同じじゃが、電池の種類によって方法が違う事が注意点じゃ。
定電圧充電
同じ電圧値を印加し充電する方法を、定電圧充電と呼びます。
定電圧充電では、バッテリー残量が小さい時は、大きな電流が流れ込み、満充電に近づくと電流値が自然に小さくなります。
印加電圧が、バッテリーの満充電時と同じか少し高い程度であれば、意図的に充電を停止させなくても自然と充電が止まります。
定電流充電
定電流充電は、バッテリーの充電状態によらず、一定の充電をかけ続ける充電方法です。
定電流充電は定電圧充電に比べて速く充電できます。しかし、自分で電圧を監視し、停止させなければなりません。
ニッケルカドミウム蓄電池・ニッケル水素蓄電池・リチウムイオン電池(リチウムポリマー二次電池も含む)は一般的にこの定電流充電を行います。
デルタピーク
ニッケルカドミウム蓄電池・ニッケル水素蓄電池は電流を印加していくと満充電後にわずかに電圧が降下します。その事をデルタピークと呼びます。その下降を監視して充電を停止させる装置もあります。
しかし、リチウムイオン電池(リチウムポリマー二次電池も含む)は、このデルタピークがないのじゃ。よって、もし、ニッケルカドミウム蓄電池用の充電器を使って、リチウムイオン電池を充電したらどうなると思う?
おそらくデルタピークがこないので、充電し続ける……。そうか!過充電ですね
そう。発火、爆発の危険があるのじゃ
検定問題
ドローンの教科書 標準テキスト 無人航空従事者試験上級テキスト問題より
問1 マンガン乾電池の説明として正しいものを選びなさい。
① 負極に亜鉛、正極に二酸化マンガン、電解液に水酸化カリウムが用いられている
② 電解液は金属を腐食する
③ 電解液は強アルカリ性である
④ 過放電すると液漏れする場合がある
問2 ニッケルカドミウムバッテリーの説明として正しいものを選びなさい
① 過放電すると充電できなくなる
② メモリー効果を生じない
③ 負極にカドミウム、正極にリチウム、電解液に希硫酸が用いられている
④ カドミウムは人体に有害である
問3 リチウムイオン蓄電池の説明として正しいものを選びなさい
① リチウムイオンポリマー二次電池は全く別の種類の蓄電池である
② 定電圧充電であればどのような充電器でも充電ができる
③ メモリー効果を生じない
④ 充電時にデルタピークを生じる
ドローンも保障付きでレンタル可能です↓
A1:④ A2:④ A3:③
まとめ
充電器を購入する時は、その電池の特性を理解してから購入するべし
私、取扱説明書読まない派でしたが、こればっかりは読まないとやばいっすね
なんだかんだ言って、最後の結論はそれ!取扱説明書遵守よ!
参考:ドローン検定協会公式BOOK ドローンの教科書