ドローンの【リスクマネジメント】について
ドローン教授っす。今日はリスクマネジメントについての授業じゃ
はい。それはまさに、ドローン操縦者の責任ってやつですよね。
そうじゃ。無人航空従事者3級の試験の勉強でもさんざんやった。当然↓の授業のとおりなのじゃが、リスクについて少し詳しく説明したいと思うのじゃ。
ところで質問じゃ。キミ、トラブルとリスクの違い言える?
当たり前ですよ~。それ同じ意味じゃないですか~
はい、ハズレ。全然別物じゃ! まぁよい。今日の授業で解ればいいのじゃ。さっそくリスクマネジメントやるよ~
lesson46 ドローンの【リスクマネジメント】について
リスク管理
リスクとは「発生していない事象に対する危険性」を意味し、トラブルとは、「すでに何らかの故障・異常が生じている状態」を意味するのじゃ
リスクの種類
トラブルによってドローンが操作不能になる事を、「アンコントローラブル」と言います。
他者に危害を加えるリスク
・墜落のリスク
・電波障害のリスク
・航空交通やその他の交通のリスク
アンコントローラブルになってしまったら、ぞっとします! その為に保険の勉強もしましたね
その他のリスク
・機材に関するリスク
・業務遂行に関するリスク
・バッテリーや燃料に関するリスク
・飛行の妨害を受けるリスク
バッテリーの容量とか、飛行計画とかで十分勉強しました
リスクの分析
リスク分析とは、危険性の高さを段階毎に算定することじゃ
①人に怪我をさせる
②交通の障害になる
③他社の物件に損害を与える
④自分の関係者に損害を与える
人に怪我をさせるというのが1番やばいという事ですね
リスクマネジメント
リスクマネジメントで重要なことはなんだと思う?
危険予知ですか?
正解のようじゃが、まだ足りん。出来る限りの多くのリスクを事前に想定しておく事。そして、そのリスクが実際にトラブルを生じた時の対処の手順を定めておく事を踏まえ、本当のリスクマネジメントは別にある。一番重要な事は、どの程度危険性が高まった時に、対処を実行するかの基準を定める事なのじゃ
なるほど! 対処方法や、いつ実行に移すかまで考えておけば、被害が最小限に抑えられますね
安全領域の計算
※安全領域の計算では、暴走状態ではなく、何らかのトラブルでアンコントローラブルの状態で自然落下する事を想定します。
この落下の計算は基礎力学で勉強したので、忘れた人は見てくれ!
しっかし、この基礎力学って人気ないね~。でも大事なのよ~
例題
例えば、飛行目的は空撮。飛行時間4分でA地点からB地点(200m)まで行って、また戻ってくるように飛ばすと仮定する。A地点からB地点までの結ぶ線はレグと呼ぶのじゃ
AからBまで10m/sのスピードで、44.1mの高さ距離200m進みます。もし、200m進んだ地点でアンコントローラブルとなってしまった場合の事を考えると、安全領域は200m+何m必要でしょうか。
はい!3級の計算式を使えば解けます! 自然落下の時間は、重力加速度を9.8m/s2とするとt=√9=3秒ですので、10m/sで進む場合は3x10=30m先に落下する事になります。
正解じゃ、よってAからBのレグの安全領域は、200m+30mというわけじゃ。このように飛行計画のすべてのレグの安全領域の計算をするのが、重要なのじゃ
やっと勉強がつながりましたよ。計算問題ってこんなふうに利用するんですね。このことから、前進速度が速ければ速いほど、高さが高ければ高いほど、安全領域は広がるという事ですね
検定問題
ドローンの教科書 標準テキスト 無人航空従事者試験上級テキスト問題より
問1 次のうち最もリスクが高いものを選びなさい
① 機体の運搬を専用のキャリーケースに入れて衝撃を与えずに運搬した時
② 操縦者の所有する建物の室内にて飛行させる時
③ 高性能な姿勢制御装置を有するオクトコプターを高速道路の上空で飛行させる時
④ クアッドコプターを公道に面してない田んぼの上空で飛行させる時
問2 リスクマネジメントの説明として正しいものを選びなさい
① 不測の事態が発生しないように講じること
② トラブルの発生を低減する対策を講じること
③ トラブルを生じた際にどのような対処をとるべきか手順を定めておくこと
④ リスクの大きさがどの程度か算定する事
ドローンも保障付きでレンタル可能です↓
A1:③ A2:③
まとめ
リスクとトラブルは別ものじゃから、定義に注意する必要がある
リスク管理はドローンを操縦するものにとって、やばいくらい大事ですね
そうなのじゃ。リスクマネジメントをしっかりな。あまたつ君!
参考:ドローン検定協会公式BOOK ドローンの教科書
練習には最適じゃ